アルミニウム合金の識別と指定、そしてそれらの 特性を分類するために使用できるアルミニウム標準にはいくつかのシステムがあります。

他の金属と同様に、アルミニウムの最も著名な規格は、欧州のEN(Euronorm)、米国のSAEやASTM、日本のJIS、国際的なISO、およびBRIC諸国の規格である中国のGBとYB、インドのIS、ブラジルのNBR、ロシアのGOSTです。

Euronormのアルミニウム規格は、鍛造合金を識別する4桁の数字と鋳造合金を識別する5桁の数字を使用しており、これはほとんどの領域でISOのアルミニウム規格、4桁の番号で合金の呼称を識別する米国数値計算法と同一のものです。これは米国アルミニウム協会が発行した国際的な呼称制度と一致しています。このアルミニウム協会システム(AA)はアルミニウム特有のもので、世界的なアルミニウムの規格と呼称のための基礎となるものです。例えば、Euronormのアルミニウム規格で指定された化学組成の制限は、同等の合金についてはアルミニウム協会に登録されているものと同じです。

接頭辞は、欧州のアルミ規格であるEN AWやアルミニウム協会の標準的AAを指定するために使用されています。欧州のシステムでは、接頭辞"AB"は、再溶解用のインゴットを示し、 "AC"は鋳造品、"AM"は鋳造マスター合金、接頭辞 "AW"は鍛造製品を示します。例: EN AW-1050。接尾辞"A"は、合金の国間変化を示します。 例:EN AW-6005A。

AAではアルミ合金の呼称に4桁の数字を使用しています。各数字の意味は以下のとおりです。最初の数字:主要な合金成分(S)、2番目と3番目の数字:特定の合金の名称(番号は意味を持ちませんが、一意に決定されています)、4桁目:鋳造物(0)またはインゴット(1、2)の指定。

もう一つの有名な合金分類システムは、ユニファイドナンバリングシステム(UNS)と呼ばれるものです。 UNSシステムには、すべての金属の合金系をカバーしているという利点があります。アルミニウム合金のためのこのシステムは、本質的にUNSフォーマットに合うようにアルミニウム協会合金の呼称システムを適応させたものです。UNS番号はアルミニウム協会システムの小数点の左側に3桁の数字を取り、A9(アルミニウム合金を意味する)を追加することで示されます。数字は合金の指定のための文字の接頭語を反映しています。接頭辞の無い合金の場合、A9の後の次の数値の桁は0になります。次の数字がAの場合は1、Bの場合は2と続いていきます。したがって、UNSシステムでは、356.0にはA90356になり、A356.0はA91356になり、C356.0はA93356になります。

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