組成分や特性によるさまざまな鋼種の分類は多年にわたり、欧州統一規格(EN), 米国ASTM及びAISI鋼種規格、日本JIS規格,中国GB規格、国際規格ISO等数多くの規格開発機構により展開してきております。
一般的に鋼種は以下の項目によって区別されます
- 炭素などの化学成分、低合金やステンレス鋼種などによるもの
- 平炉製鋼法、塩基性酸素製鋼法、電気炉法など製造方法によるもの
- 熱間圧延、冷間圧延製品向け鋼種のような仕上げ処理によるもの
- バープレート、鋼板、帯鋼、管、構造用形状などの製品形状によるもの
- キルド、セミキルド、キャップド、リムド鋼種等の脱酸法などによるも
- フェライト系、パーライト系、マルテンサイト系鋼種など微細構造によるもの
- 要求強度によるもの、例えばASTM規格に指定される鋼種A240グレードCは引張強度が 515MPa ~655 Mpaです
- 焼きなまし、焼き入れ、焼き戻しなどの熱処理や熱機械的処理によるもの。
炭素含有量によって鋼種は3つのグループに分類されます
- AISI 1005からAISI 1026, IF, HSLA, TRIP, 及びTWIP鋼のような低炭素鋼種
- AISI 1029から AISI 1053の中炭素鋼種
- AISI 1055から AISI 1095の高炭素鋼種。
欧州の分類方法による鋼種は次のようなグループに分類されます
- EN DC01からDC06; S235; S275, 他のように非合金鋼種によるもの
- 2CrMo4や25CrMo4のような合金鋼によるもの
- ステンレス鋼によるもの
- EN1.1545; AISI/SAE W110; EN 1.2436, AISI/SAE D6のような工具鋼によるもの
- 鋼板や帯鋼用の鋼によるもの
- EN 1.0890やEN 1.0803のような電気鋼板、鋼帯用の鋼。
特定の鋼種によってさまざまな 規格で定義をする場合に異なった特性が定義されるている場合があります。例えば、鋼34CrMo4はDINとENの両方の規格に指定されております。EN規格には6つの異なる仕様(サブグループ)が定義されているのに対しDIN規格では10の異なる仕様が定義されています。こういった鋼種の仕様は熱機械的処理方法によってさまざまな引張特性がその3倍になるまでの量で報告されています。
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