その優れた材料特性から、鋼はおそらく最も重要な工業的、建設的材料です。

鋼の最も重要な性質は、特出した成形性と耐久性、良好な引張・降伏強度と熱伝導性です。これらと同様に、ステンレス鋼の最も重要な特徴は、その腐食に対する強さです。

特定の目的のために世界の鋼供給業者の内いずれかから材質を選択した場合、エンジニアは、その使用条件中の環境への影響や荷重条件への適応性に自信がなくてはなりません。そのためには材質の性質の制御と理解が必要不可欠です。鋼の力学的な性質は、最終的な微細構造に繋がる熱処理や、適切な化学組成,の選択を通じて正確に制御することができます。

T異なる性質値・強さ・テスティングの結果からの鋼の生産に使用される合金や熱処理は、それぞれの規格の遵守を保障するため、鋼の最終的な特性を決定するために必ず実行される必要があります。

鋼の性質の定義のためには多くの測定システムが用いられています。例えば、降伏強度、延性や剛性は引張試験によって、また、靭性は衝撃試験で、硬度は硬い物体のインパクトによる表面のめり込みへの抵抗力を計測することにより決定されます。

引張試験は、応力とひずみの関係で示された結果と、鋼に課せられた負荷への構造的な応答を評価する方法です。応力とひずみの関係は材質の弾性の一つの尺度でもあり、ヤング率と呼ばれています。ヤング率の高さは鋼を他の金属と差別化する大きな要因の一つであり、鋼のヤング率は190~210GPaと、アルミニウムの約3倍にもなります。

鋼の物理特性は密度や熱伝導性、弾性率、化合物の割合等の材質の物理的側面に関連しています。鋼の物理特性の一般的な値は以下の通りです。

  • 密度 ρ = 7.7 ÷ 8.1 [kg/dm3]
  • 弾性率 E=190÷210 [GPa]
  • 化合物の割合 ν = 0.27 ÷ 0.30
  • 熱伝導性 κ = 11.2 ÷ 48.3 [W/mK]
  • 熱膨張 α = 9 ÷27 [10-6 / K]

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